2026年8月20日
相続放棄をすると、その人は初めから相続人とならなかったものとみなされます。手続きには相続の開始を知ってから3か月以内という期限があり、家庭裁判所への申述が必須です。また、一度成立した相続放棄は、原則として撤回できません。
相続放棄とは、相続人が被相続人の財産を受け継がないことを選択する手続きです。民法939条では、次のように定められています。
「相続放棄をした者は、初めから相続人とならなかったものとみなす。」
つまり相続放棄が認められると、その人は権利や義務を一切承継せず、借金などのマイナスの財産を負うこともなく、遺産分割協議に参加することもなくなります。
相続放棄には期限があります。民法915条により、相続の開始を知った時から3か月以内(熟慮期間)に手続きを行う必要があります。この期間は、財産を調査し、相続するかどうかを判断するためのものです。財産調査に時間がかかる場合は、家庭裁判所に申し立てることで期間を延長できる場合もあります。
相続人が未成年者や成年被後見人であるときは、民法917条により、法定代理人が3か月以内に相続放棄をするかどうかを判断することになります。
相続放棄を法的に有効なものとするには、民法938条に基づき、家庭裁判所への申述が必須です。口頭で伝えたり、親族に通知したりするだけでは、法的な効力は生じません。
民法919条では、次のように定められています。
「相続放棄は期間内であっても撤回できない。」
一度相続放棄が成立すると、熟慮期間内であっても原則として撤回はできません。ただし、詐欺や脅迫による場合、行為能力に問題があった場合などは、例外として取消しが認められることがあります。
相続放棄をした後も、民法940条により、次順位の相続人が財産の管理を始めるまでの間は、一時的に財産を管理する義務が残ります。
相続放棄が行われると、相続権は同順位の相続人から次順位の相続人へと移動します。なお、相続放棄は代襲相続の原因にはならないため、子が相続放棄をしても、その子(孫)に相続権が移ることはありません。
相続放棄は期限が厳格に定められている手続きです。判断に迷う場合は、期間内にお気軽にご相談ください。
※本記事は税理士法人広島パートナーズの活動レポートからリライトし転載しております。
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